「美白有効成分って、白くならないの？」
化粧品に記載されている美白有効成分は「メラニンの生成を抑えシミを予防する」だけであって、シミを薄くするという意味ではないんです。
では、どの化粧品を選んだらシミを薄くすることができるのでしょうか！？
それは、どの成分がシミに対してどのような働きがあるのかを把握した上で化粧品を選ぶことが大切なんです。
美白化粧品と書いてあっても、シミを防ぐだけかもしれませんよ。
できてしまったシミを薄くする美白成分についてご紹介します。
シミの原因はメラニン色素
もっとも一般的と言われてるシミである「日光黒子（老人性色素斑）」ができる原因は紫外線を浴びることによる色素沈着。
シミはメラニン色素が皮膚内に残ってしまったものなんです。
メラニン色素がシミになる原理
メラニン色素は紫外線などの刺激を受けることで、皮膚の一番下の層である「基底層」のメラノサイトで生成されます。
通常、わたしたちの皮膚の細胞は28日周期で新しい細胞に生まれ変わることを繰り返しています。
これがターンオーバーと言われえるものです。
基底層の細胞は生まれ変わると、皮膚表面に徐々に押し上げられて最後は角質層からはがれていきます。
本来は基底層で作られたメラニンも一緒にはがれてなくなるものなんです。
ところが、
- メラニンの大量発生（紫外線の浴びすぎ）
- ターンオーバーが長くなる（年齢を重ねる・ホルモンバランスが崩れる）
などのさまざまな原因で、メラニンが剥がれ落ちずに皮膚内に滞り色素沈着となってしまうことで、シミが作られていきます。
年齢を重ねると、ターンオーバーは誰しも長くなっていきます。
また、いくらUV対策をしていても紫外線にまったくあたらないというのは不可能ですよね。
ですから、日々の紫外線対策と合わせて、シミを予防する、できたシミを薄くするという対策が必要となってくるんです。
シミに効く成分とは？
シミに効くと言われている成分には実は大きくわけて3種類あります。
- メラニンの生成を抑える成分
- メラニンの排出を促す成分
- メラニン色素を還元する（薄くする）成分
化粧品に記載がある「美白有効成分」というのは、「メラニンの生成を抑え、シミやそばかすを防ぐ」または「これに似た効能がある」と、厚生労働省に認められている成分のことを指しています。
ですから、美白有効成分は上記の”1”に相当するわけですが、メラニンの生成を抑えるだけでは、シミ予防にはなっても、できてしまったシミを消すことはできないんです。
できてしまったシミを薄くしていきたいのであれば、メラニン色素を還元する働きがある成分が必要となってきます。
美白有効成分と書いてあっても、シミが消えるわけではないと言うことになりますので、きちんとシミへのアプローチを確認して化粧品を選ばなければいけないことがわかります。
メラニンの生成を抑える
シミの元となるメラニンが作られるのを抑える働きがある成分です。
新たにシミが増えるのを防ぐことができます。
- アルブチン
- トラネキサム酸
- ルシノール
- リノール酸
- コウジ酸
- エラグ酸
- カモミラET
- 4MSK（4-メトキシサリチル酸カリウム塩）
- ビタミンC
- ビタミンC誘導体（3-O-エチルアスコルビン酸、リン酸L－アスコルビルマグネシウム、Lーアスコルビン酸２-グルコシド）
- プラセンタエキス
- ハイドロキノン
- エナジーシグナルAMP
- マグノリグナン
- ニコチン酸アミド
メラニン排出を促す
メラニン色素を徐々に排出することを促してくれます。
できてしまったシミに対しても緩やかな効きめが期待できます。
- ビタミンC誘導体
- プラセンタエキス
- リノール酸S
- 4MSK（4-メトキシサリチル酸カリウム塩）
- アデノシン1リン酸
- エナジーシグナルAMP
メラニン色素を還元する（薄くする）
メラニン色素の色を薄くすることができる成分です。
できてしまったシミを薄くする効果が期待できます。
- ビタミンC誘導体（3-O-エチルアスコルビン酸）
- ハイドロキノン
結局、一番効くのはどれ？
シミ対策に効果的な成分をご紹介しましたが、この中でシミを薄くすることができるのは、
- メラニンを排出する成分
- メラニンを還元する成分
であり、還元するものが一番のシミ消しへの近道と言えるでしょう。
そして、シミにもっとも効果的と言われているのは「ハイドロキノン」です。
ハイドロキノンは漂白効果がとても強いことから、一定以上の配合量のものは医薬品として医師のコントロールが必要とされています。
日本では、低濃度であれば化粧品に配合ができるようになっています。
ですから、化粧品であってもシミを薄くするのに効果的な成分はあるんです。
であれば、全てのシミ化粧品にハイドロキノンを配合すればいいのでは！
と思いませんか？
実はそうもいかない理由として、
- 高濃度だと肌への刺激が強い
- 厚生労働省の美白成分として認められていない
- 酸化しやすいことで、化粧品に配合するのが難しい
- 2001年までは化粧品への配合は認められていなかった
などがあげられています。
この中でもやはり気になるのが、肌への刺激ですよね。
以前からハイドロキノン入りの化粧品は肌が赤くなったり、痒くなったり、ヒリヒリしたりと肌トラブルを起こしたという口コミが多いのも確かなんです。
でも最近は技術があがり、刺激の少ないハイドロキノン配合のクリームなども販売されるようになってきています。
敏感肌の方やわたしのようにアトピーの人でも使用できるものもありますので、一度お試ししてみたい！と思っている方は、ハイドロキノンの配合量や肌への刺激などの口コミをしっかりチェックしてから選んでくださいね！
まとめ
シミを消したいのであれば、「ハイドロキノン」がおすすめということがわかりましたね！
でも「ハイドロキノン」入りの化粧品がどうしても肌に合わないというのであれば、「ビタミンC誘導体」入りのものをお試ししてみましょう。
化粧品は同じ成分であっても、配合量や他の成分との組み合わせ、自分に合う合わないなどで肌への効き方って変わってきますので、合わないと感じたら違うものに変えてみることも大切です。
